何ていう謎なタイトル?どういう話?装丁が好き。
という単純な理由でポチったこの一冊が私の想定をはるかに超えて、ところどころ苦しいほどに主人公が自分と向き合う一冊でした。
今日もお付き合いください。
「太陽のパスタ、豆のスープ」 宮下 奈都(著)
あらすじはBOOKデータベースより
暗闇をさまよう明日羽に、叔母のロッカさんは“リスト”を作るよう勧める。溺れる者が掴むワラのごとき、「漂流者のリスト」だという。明日羽は岸辺にたどり着けるのか?そこで、何を見つけるのか?ささやかだけれど、確かにそこでキラキラと輝いている、大切なもの。読めば世界が色づきはじめる…“宮下マジック”にハマる人続出中。
感想
全てなくなったところからのスタート。
そこからのリスト。このリストが私的にはホントに好きだった。
何でも書きたい私だからか、共感ポイントはかなり多かった。
あまりにも真面目に自問自答する明日羽(あすわ)に、そこまで思わなくても、その辺でいいんじゃない?と声をかけたくなるほどだったけど、そこまでする大切さが読了後納得。そして謎めいていたタイトルについても納得。
「なんとなく生きてきた」という抽象的な一文をここまで鮮明に文章化されていることがすごい。
「毎日」の積み重ねと自分で選んだ物で出来あがっている自分、私にとっての「豆」は・・・・など明日羽と一緒に考えてきて結末まで駆け抜けた感じ。そんな一冊でした。言い表すことの難しい心の内を上手に伝える作家さん、私絶対この方の本好きだと思う。この方の違う本必ず読む。
好きな一節
「好きな色ではなく、得意な色」
「もっと質問しよう。ちゃんと自分のことを知ろう。」
「毎日のご飯があなたを助ける。」
「ピンと来る必要はない。ピンと来るのは最後の一歩。準備が整ったところでくる天啓みたいなもの。準備のないところに突然天啓は来ないし、来ても受け止められない。
天啓は来なくても、ひらめきがなくても、じわじわわかっていけばいい。」
「毎日」が一番偉い!
これに尽きます!!!
迷っていたら、どんな自己分析よりも、占いよりも、この本を読んで一緒に考えたらいいと思う。うまくいかないことや人と比べてしまうこともこの子が一緒になって進んでくれる。と私が書店員ならポップに書きたい!(笑)
私の読書ノートが5ページにも及んだのも久し振りでした♪
紙の本では装丁もかわいいのでここに載せておく。
ではまたね!
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