私にとって瀬尾さんの作品は「そして、バトンは渡された」に続き2作品目。
今回も興味深い角度から見る人間らしさが存分に楽しめました。
図書館の神様 瀬尾まいこ(著)
あらすじはBOOKレビューより
思い描いていた未来をあきらめて赴任した高校で、驚いたことに“私”は文芸部の顧問になった。…「垣内君って、どうして文芸部なの?」「文学が好きだからです」「まさか」!…清く正しくまっすぐな青春を送ってきた“私”には、思いがけないことばかり。不思議な出会いから、傷ついた心を回復していく再生の物語。
感想
文芸部というのが私的には斬新な切り口だった。最初は難しい感じかな、なんて思っていたけど文芸部所属の垣内君のひたむきに文学に向き合う姿勢がすごく良かった。
主人公「清」の過去のいろいろから現在の認められないであろう微妙な関係も手にとるように思い描けるほど分かりやすい文章たち。
「頑張りたい!」を上手に出来ない時もあるし、それでもいいかと休憩させてくれるような一冊だなって。
好きな一節
・「姉ちゃんが正しいって思うことが、いつも世の中の正しさを一致するわけでもないからね。」
実際に弟がいる私だからか、ホントにこう私も言われそう!!
・「正しさをアピールすると体力消耗しますよ」
自分が正しいことを周知させたくて私体力消耗してる時多々あるわ!!!いかんいかん。
・「するべきことがある。それは私を元気にしてくれる。」
ここがいい。するべきことがない時、したいことがない時ほどエネルギーが出ないことはない。毎日の子供の日本語学習の付き合いも毎日のご飯もめんどくさくなる時だってもちろんあるけど、それは私を元気にしてくれてることも一理ある。
子供がまだ未就学児だった時、すごく時間なくて大変だっただろうにいろいろやれてたあの感覚。時間がないながらにやれる時にやれてたりね!
何もなかったら私絶対メリハリのないリズムで暮らすから(笑)
最後に
垣内君の最後のスピーチはさすがでした。
青春の過ごし方も「正しい」過ごし方なんてものはなく、今後娘たちが何をやりたいと言おうが私の考えの一方的な正しさの押し付けはやめたいなと思ったのでした。
ではまたね!
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