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アメリカ・インディアナ州での駐在生活をお届け

読書ログ:「そして、バトンは渡された」瀬尾 まいこ(著)

こちらは2019年本屋大賞受賞作であり、令和最大のベストセラー。

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そして今年の10月29日から映画も公開される。

 

私にとって瀬尾まいこ作品はこちらが初めて。

とっても、とっても、とっても良かった。本屋大賞を受賞する作品ってこういう作品なんだなって。

 

では、あらすじはいつも通り、BOOKデータベースより。

血の繋がらない親の間をリレーされ、四回も名字が変わった森宮優子、十七歳。だが、彼女はいつも愛されていた。身近な人が愛おしくなる、著者会心の感動作。

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悲しみでいっぱいの作品であったなら、私は手に取らなかった。

いい意味で想像をはるかにこえた温かく力強いお話。

構成は幼少の頃の優子と現代の優子を切り替えながら描かれているにも関わらず、何の混乱もなくスムーズにその時代に入っていけたのでやっぱり作家さんてすごいな。

出てくるお料理の温かいこと。

思春期の優子の強いこと。

寂しさや悲しみに直面したときの何とも言えない心情からの切り替え。

親になることの素晴らしさ。

自分のためと子供のためは話が違うこと。

季節が変わる時の表現の美しいこと。

 

それぞれの登場人物をすごくはっきりイメージ出来るほど、人物描写が的確。

作者の瀬尾まいこさんは元国語教師ということを知って、なるほどーって。

複雑な家庭の物語はどこか「悲しい物語」なんていう先入観は違うな。

私自身、私が3歳の頃、弟が1歳の頃、両親が離婚。生まれた時から4歳になるまでに家庭が2回変わり3回目から定着。

最初は、両親と私と弟。

二度目は、母、私、弟、母方の祖父母、母の兄の家族と。

三度目は、母、私、弟、母方の祖父母

 

作品の主人公とは違い、私は苗字は一度も変わらず、家族の形態が変わっただけ。

しかも4歳ごろからは一度も変わらなかった。

それ以前はまるで覚えてもいないほど。

こう文字で見ると私もまぁ一般的な家庭ではなかったのかと思うけれど、優子と同様、一度も不幸や困ったことがなかった。優子とは違い、私の場合はみんな血のつながりのある人が家族になってくれていたけどね。

おじぃちゃんやおばちゃん、おじちゃんやおばちゃん、みんな愛情は全力で注いでくれていたし、優しさに満ちていた。何も問題が起こらなかったとは到底言えないくらい、いろいろとあったけれど、振り返ると、両親だけじゃなく、たくさんの人に世話をしてもらった分だけ私はラッキーとさえ思う。

 

アメリカにいると家族のカタチの多様化についてびっくりすることもある。

離婚率がとても高いし、再婚家庭にはもちろん連れ子がいたり、養子を迎えている家族やホントの大家族、みたいな家庭も珍しくない。

子供たちがお母さんごっこをする時の配役の多さはびっくりする。(継母役とか普通)

 

時代の背景も少しずつ変化しているし、家庭によってそれぞれ。柔軟な考え方と適応能力の基本を家庭で養うとするならば読書でそれを学ぶのは楽しい。

 

そして、最初にも書いたとおり、映画化!

私は読了してからこの映画については見ようとキャストも調べずに読み始めて読了。

そして、優子役は永野芽郁さん、森宮さんは田中圭さん(大好き)、梨花役には石原さとみさん。ぴったりすぎる!初めての母親役(本当の母親ではないが)を演じる石原さとみさんどんな感じかな。見たいなー!!!

 

今回も4ページになり、言葉の宝箱のようなノートになりました♪

 

そしてこの作品の巻末にある改札は上白石萌音さんでした。

 

ではまた!

今回も書いたよー!

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